企業主導型保育施設とは？

企業主導型保育事業は、平成28年度に内閣府が開始した制度で、 従業員の多様な働き方に応じた保育を提供する企業等を支援すること、また待機児童対策に貢献することを目的として創設されたものです。

企業が従業員の働き方に応じた柔軟な保育サービスを提供するために設置する保育施設や、地域の複数の企業が共同で設置・利用する保育施設に対し、施設の整備費及び運営費の助成を行います。

企業主導型保育事業の制度概要

企業主導型保育施設の特色として、下記が挙げられます。

①多様で柔軟な保育サービスの提供

業務特性に応じて、病院・介護施設においては夜間保育や24時間保育、サービス業・飲食業においては土日祝保育（休日保育）等、働き方によって様々な保育ニーズがあり、それらすべては認可保育園では対応しきれません。また、パートの従業員は認可保育園に入りづらい...等の場合もございます。企業主導型保育施設は、運営概要や入園児の決定は企業にて自由に決めることが出来るため、自社の業務特性に合わせ、多様な働き方やニーズに対応した 柔軟な保育サービスを提供することができます。

②他企業と一緒に設置可能

グループ企業だけでなく、近隣にある他企業と一緒に設置したり、一緒に利用したりもできますので、対象となる従業員が限られている企業様も参入しやすい制度です。

③地域のお子様も受け入れ可能

従業員のお子様だけでなく、地域のお子様を受け入れることもできます（定員の50％まで）ので、自社内の利用者が少ない場合も地域のお子様を受け入れることにより、 園児数に基づいて支払われる助成金を安定的に受け取って施設運営の安定化を図ったり、地域貢献をしたりすることもできます。

④認可保育園並みの助成が受けられる

市区町村の認可がいらない（設置場所や運営概要、定員規模等を企業側で自由で決められる）認可外保育施設ですが、保育施設の整備費及び運営費について認可保育所と同程度の助成を受けることができます。

企業主導型保育施設設置のメリット

企業主導型保育施設を設置するメリットは、下記が挙げられます。

①女性活躍の推進

これまで、特に女性は、結婚や妊娠、出産、育児のために、仕事と子育ての両立が難しくなったり、子どもを預けるところが見つからないために、仕事を辞めざるを得ない状況になってしまう場合もございました。そのため、多様な働き方や柔軟なニーズに対応した独自の保育施設を設置することで、安心して職場復帰をすることができ、ライフステージの変化に関わらず 働き続けやすい環境を整えることができます。

②優秀な人材の採用・確保

①と関連しますが、働き続けやすい環境を整えることで、出産や育児による離職の防止、職場復帰支援を行うことができ、優秀な人材が失われることを防ぐことが出来ます。また、自社従業員のワークライフバランスに真摯に取り組む姿勢から、企業自体の魅力が向上することで、長く働きたいと考える新卒学生等 優秀な人材の採用・確保においても、非常に有効です。

③地域貢献・企業イメージの向上

自社従業員のお子様だけでなく、近隣企業の従業員のお子様や地域のお子様などを受け入れることで、 地域の待機児童を解消することができ、「子育てに理解がある企業」「地域の子育てを応援する企業」として、企業イメージの向上にもつながります。

企業主導型保育施設の課題

一方で、企業主導型保育施設を設置する際、下記のような課題がよく生じます。

①保育の質の担保が難しい

保育士資格を持たない 保育補助スタッフを必要保育従事者としてカウントすることができる為、保育士の負担増やそれに伴う保育の質の低下が問題になることがあります。また、認可同等の基準が求められるため、保育園の運営が初めての場合、研修やマニュアル等の整備がきちんとされていない場合も多いです。

②保育士不足

①と関連しますが、保育施設の運営に不慣れな企業が保育施設を設置すると、保育方針や理念、各種マニュアルや安全対策等がきちんと整備されておらず、その環境に不安を抱えて 保育士が集まりにくかったり、離職してしまったりするケースがあります。

③園児不足（定員割れ）

こちらも①と関連しますが、保育の質が低いことにより、 保護者に選ばれなかったり、認可保育園の空きが出た際に転園が発生したりしてしまうケースがあります。運営費の助成金収入は園児に基づいて支払われるため、園児が少なくなると助成金収入が安定的に見込めず、収支が悪化するケースもございます。特に今後、待機児童が減ってきて、保育園が保護者から選ばれる時代になってくることが考えられますので、園児獲得は一層重要な課題となってきます。

アイグランの企業主導型保育施設

企業主導型保育施設を設置したものの 運営に課題を抱えている方は、その運営を保育のプロ（保育事業委託会社）にお任せすることをお勧めいたします。

アイグランは、日本全国で事業所内保育所/企業主導型保育施設358施設を含む 491の保育関連施設を運営する、日本で一番多くの保育園を運営する会社です。その中でも、 全国100施設以上においては、 他委託運営会社様からアイグランへ、もしくは 自社運営からアイグランへの切り替えで運営させていただいており、上記の課題を解決している事例もございます。お気軽にぜひご相談下さい。